『えっ!? 芭蕉が背泳ぎ?』


それは奇妙な偶然の一致から始まった


時は4月1日 

場所は伊賀WEB編集室


読者からの情報を整理していた時

一通のメールが目にとまった





『上野市駅前にある芭蕉さんの銅像が

夜3時になると

上野城のお堀で背泳ぎしてるらしい』






そんな












そんなバカな!



あの芭蕉さんの銅像が 大きく腕を回す背泳ぎなど出来るわけがない





「だって」





「だって」





「だって」




「あの高価そうな杖がじゃまじゃないですか」










ガセネタだな

信頼と実績を誇るわが伊賀WEBに載せるわけにはいかないな



そう思っていたちょうどその瞬間

1本の電話が鳴った

電話の向こうでは

とても あせっている様子だったが 携帯電話のせいかよく聞き取れない







『今、お城の石垣の上なんですが …が泳いでるんです・・・』



ツゥ



ツゥ



ツゥ





知りたい情報が全く聞き取れないまま

電話は切れてしまった



しかし この電話で

ある思いが芽生え始めていた






いや まてよ 伊賀が誇るあの偉大な芭蕉さんなら 出来るかもしれない





「?」






「?」






「?」




「バ バサロですね 芭蕉さん!」



「鈴木大地ばりのバサロ泳法なら 杖がじゃまにならずに泳ぐ事 


できますよね」











これが 今回のプロジェクトの始まりだった

















『深夜3時の怪現象を追え!』




新聞配達をしているせいか

夜中の3時が苦にはならなかった

いやそれよりむしろ

私の中に眠る
ジャーナリスト魂

が騒ぎ始めていた





こんなことは・・・





服部川沿いにあるスーパー アピタの一階で

パンチ頭の水前寺清子を発見して以来だった

あの時はチーターのレジ打ちの早さに感動してしまい


つい


一声









「おまえは素敵だよ  チーター!」



















そろそろ夜中の3時をむかえようとしていた


久しぶりにスクープの予感である


あたりは静寂に包まれ


緊張が走る

















『第一のコ〜ス 松尾芭蕉くん』















「う うそだろ!」




目の前で起こっている出来事が信じられなかった


あの芭蕉さんが杖を振って 声なき声援に応えていた











こ れ じ ゃ あ 











ま  る  で











♪古池や〜芭蕉飛び込む〜水の音♪








あっ そ〜か
 

あの有名な句を自分の経験に基づいて作り出していたんだ








「トンチが効いてるゼ  芭蕉さん!」















『バシャ―ン!!』

















スタートしたのか?






いや 違う


私としたことが


居眠りをしていたようである








だったら今の水の音は?






暗い上に 遠かったので はっきりとは確認できなかったが

何か大きなものが水の上を跳ねたではないか

それも 相当大きな何かである




私のセブンスターから比較しても

1メートルはある何かがこのお堀には存在するようだ




この日より


今回の一大プロジェクトは


少し盛り上げる意味も込めて


ちょっぴり川口浩に敬意を表して




メートル級の未確認生物発見プロジェクト」




略して







「パチプロ発見大作戦」  〜伝説は葬り去られるのか??〜










(略したハズですよね???)













『伝説のパチプロ発見!』



「パチプロ発見大作戦」は 周辺の聞き込み調査からスタートした



そこで解かった事は


ご当地伊賀では 『上野城のお堀の巨大生物』 の伝説が昔から存在するそうだった




お堀を50年以上見続けていると自負するおっさんAは言う



「昔からウワサになっていたよ

近くにいるはずだよ

このへんじゃ 大きな存在だね

でも やっこさんのことだ

気まぐれだからね

どこにでるかは

だれにもわからないよ」





おっさんAは自分に酔っているのか

遠い目をしながら一人うなずいていた






そこで話を急かすと






おもむろにサングラスを掛け

つなぎを着込んで

振り向きざまにこう言った





「あんた あの子の何なのさ」

♪港のヨーコ〜ヨコハマ〜ヨコスカ〜♪







(さ さむくないですか?)





(か かえってきてください)









おっさんAは意外にもおちゃめだった


はにかむその笑顔は

私にこう言わせた




「おっさん 照れるんやったら やめときや」


「メンゴ メンゴ」


「面白ないって」


「こらまった 失礼いたしましたっと」







(本当に寒くないですか お客さん)





(それより僕ったら 
遭難してませんよ)









どこまでも懲りないおっさんAであった




そして ひとしきりネタを披露した後

何事もなかったかのように

さらりと



こう言った











「最近はスロットに凝ってるみたいやで」








お約束通りの完全なパチプロ違いであった

紛らわしい名前を付けた名付け親の自分を反省した




ここでプロジェクト名を

「お堀の巨大生物発見プロジェクト」

略して








「ホ リ プ ロ」









懲りないのは僕も同じであった



















『芭蕉と夢心地?』



張り込みも 聞き込みも 空振りに終わり

 今回のプロジェクトの意味さえ解からなくなってきていた






と言うより

 明らかに解かっている事があった








あの〜







ちょっと言い難いんですが







なくしたものがあるようです







ここまで読んでくれた皆様には







本当に申し訳ないんですが







今 告白する事が







大きな痛手にならずに







やり過ごせそうです








































「オ オチが見つからないんです」















「どこかで見かけませんでしたか?」


別の意味で僕のジャーナリスト魂が騒ぎ始めてるんですが


















「うるさくないですか?」












後  日  書  記

私の勘違いにより 思っていたより1週間も早くサイト上にアップしなければなりませんでした

そのため オチを考える時間ありませんでした

こんな事を追記として書いていますが 
言い訳じゃないんです

本当に
言い訳なんかじゃないんです


ただ


もっとしっくりいく終り方あったんじゃないか



そう しっくりいってないんです




この気持ち

なら理解してもらえると思うんですが・・・
































「なに右に寄ってんねん 君のベストポジションは左45度上向きやろ!」

そこじゃないと


俺が






「落ち着かへんねん」



そう

オチがつかないんですよ